2018年10月13日土曜日

いよいよ進む?都市における車走行データの共有

先日、Uber, Lyft, Fordが都市データのシェアリングでSharedstreetsと提携、というニュースがありました。その一環として、Uberが今後数ヶ月のうちにストリートセグメントレベルの速度データを無料で公開すると発表しています。

SharedStreetsはNational Association of City Transportation Officials (NACTO) 及び
Open Transport Partnershipがローンチした交通データの標準及びプラットフォーム

今回、Uberの出しているUber Movementという都市計画ツールで、現在はどのようなデータが見られるのかを試して見たところ、過去のTripの所要時間の平均が結構細かく見られることがわかりました。現在地と行き先を指定すれば、所要時間の平均を設定した期間別、時間帯別、曜日別などに見ることができます。

なお、UberがInsightとして出していた、「2016年のロンドンのTower Bridgeの閉鎖によるTravel時間への影響」の分析が少し面白かったです。
ちなみに私も、2017年にサンフランシスコでSalesForceのイベントがあった時(注:サンフランシスコ中が混むイベントの代表例)は所要時間にどのような影響があったのかをUber Movementのデータを基にチェックしてみたところ、やはりイベント時には所要時間が増えていたことが確認できました。

フォード社は今回の提携で「路上空間の需要や有無をリアルタイムで示すのに利用できるユニバーサルなデータ標準の策定に取り組む」とのことです。スタンダードが整備されていくことは、データの共有・さらなる活用を促進すると思いますが、一方で、データが企業の宝となり重要な戦略決定を担うこの時代、criticalなデータに関しては自社で持ち、共有できる範囲でデータを共有していく、ということになるでしょう。企業ごとのデータ活用・ビジネス戦略が益々重要になってきます。