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2020年11月25日水曜日

ロサンゼルス市のグリーンニューディールとスマートシティ・ネットワーク

 先日、スタンフォード大学主催のエネルギーセミナーで、ロサンゼルス市のグリーンニューディールについての話がありました。興味深い内容でしたので、簡単に内容を纏めておきます。


ロサンゼルス市は電力、ビル、交通、廃棄物、水の5つの分野で積極的な目標を定めています。2045年までに電力を100%再生可能エネルギーに、そして2050年までに全てのビルでNet-zero Carbonを実現&市内の車の全てをZero Emission Vehicleに、と非常にアグレッシブな目標を掲げています。


また、これらの目標の実現を通じて、2035年までに30万の雇用、2050年までに40万の雇用を生み出すとしています。


以前から力を入れている港のグリーン化にも引き続き力を入れていく予定で、トラクターやトラックの電動化を進めていきます。


特に面白いと思ったのは、アメリカや世界においてグリーン政策を推し進める市長ネットワークの存在です。「Climate Mayors」というネットワークでは米国の48の州から468の市長が参加していて情報共有をしており、また、「C40 Cities」には世界の97の大都市が参加して、グローバルなグリーンニューディールに向けた議論・取り組みを行なっているとのことです。


スマートシティを推進する市がネットワークを構築し、良い活動を他の市も取り入れていくことで、取り組みが世界に広がっていく。その動きは今後、益々加速していきそうです。

2020年8月4日火曜日

カリフォルニア州、2045年にはゼロ・エミッション・トラック以外の販売を禁止へ

2020年6月25日に採択されたカリフォルニア州大気資源局(CARB)の新規制では、商用トラックメーカーは2024年にゼロ・エミッション・トラックの販売を開始し、2045年までにカリフォルニア州での販売を100%ゼロ・エミッション・トラックとすることが義務付けられました。

この規制により、カリフォルニア州では2030年までに10万台、2035年までに30万台のゼロ・エミッション・トラックが導入される見込みです。

この動きはカリフォルニアだけに留まりません。カリフォルニアでの新規制の決定を受け、カリフォルニア州を含む米国15州とコロンビア特別区のグループは、中・大型電気自動車の市場を拡大し、2050年までにディーゼルエンジンのトラックを段階的に廃止することを目的とした共同覚書を発表しました。

トラックは車の中で最も大気汚染に影響を与えるため、商用フリートの電動化・ゼロエミッション化は以前からよく議論されており、様々な動きがあります。これからも動きを注視していく予定です。

関連ニュース
https://www.greencarreports.com/news/1128652_california-mandate-electric-trucks-all-ev-by-2045#:~:text=Adopted%20Thursday%2C%20the%20Advanced%20Clean,trucks%20in%20California%20by%202045.

https://cleantechnica.com/2020/07/04/zero-emissions-trucks-are-the-future-lets-do-this/

https://www.reuters.com/article/us-autos-emissions-trucks/15-u-s-states-to-jointly-work-to-advance-electric-heavy-duty-trucks-idUSKCN24F1EC

https://finance.yahoo.com/news/happens-california-doesnt-stay-california-174044489.html

2019年3月30日土曜日

石油メジャー企業の持つ二つの顔

第一四半期が終わり、ようやくホッと一息ついています。

さて、今日は石油関連企業の動向についてです。近年、石油メジャー企業によるスタートアップ投資や買収の勢いは凄まじいです。

中でも先頭を走るShellは、最近、電気自動車充電インフラ提供のGreenlotsや蓄電池システム提供のSonnenなどのスタートアップ買収を発表して話題になっています。

今回面白いと思ったのは、非営利のコミュニティ利益会社InfluenceMapが出していたレポートです。

こちらによると、スーパーメジャー5社の設備投資のうち「低炭素(Low Carbon)」に関するものはわずか3パーセントだけ、また、ロビー活動やブランディング活動の予算のうち「気候(Climate)」に関するものは25パーセントとなっています。

それから、昨年11月の選挙では、ワシントン州での炭素税導入を始め様々な環境関連政策が妨げられましたが、その背後には石油企業の懸命なロビー活動もありました。

電気自動車一つとってみても、例えばShellは電気自動車充電関連の企業への投資や買収を加速する一方で、連邦政府によるEV tax creditに反対する石油業界団体のロビー活動にも参加しており、一枚岩ではありません。

石油企業は二つの顔を持ち、複雑なバランスを取っているようにも見えます。ただ一つ言えることは、社内でも様々な立場の人がいる中で、新しい事業創生を担う人たちはそこに注力し、企業全体としてはその勢いを止めない。この勢いが、変化の激しい時代に於いては、必要な勢いだと思います。

【追記】この記事を書いた直後(2019年4月2日)に、Shellは米国における石油業界団体のロビー活動から脱退することを発表しました。気候変動対策方針への不一致が原因とのこと。

2018年7月13日金曜日

電気自動車充電ステーションの配置計画シミュレーション

ENELが今年2月に出したレポートでは、オハイオ州のコロンバス都市圏を対象に、同エリアでの効果的な充電インフラ設置について分析しています。

シミュレーションの結果導かれた電気自動車の充電プロファイルは下図の通りで、
以下のように纏められています。

  • 充電の大半は家で、16時〜24時の間に行われる。
  • プラグインハイブリッド車(PHEV)の職場充電のピークは8時頃
  • 走行距離の長い電気自動車には、職場充電は不要
  • 公共のレベル2充電器は、PHEVによって日中、コンスタントに使われる(PHEVオーナーは、電気での走行を最大限にしようとする、という仮定のため)
  • DCFC(急速充電)への需要はそれほどない(レポートではlocal travelに焦点を当てているため)

レポートではChargepointのリアル充電データとの比較もなされており、現実ではレベル2充電器はそれほど使用されておらず、PHEVオーナーは電気での走行を最大限にしようとするという仮定は必ずしも正しくない、という考察もあります。

結論として、充電インフラを以下のような場所(マップ上の赤い点)に設置するのが良い (上図:Level 2、下図:DC)、と提案しています。



より現実的なものにするにはもう少し色々考慮する必要があると思いますが、このようなベースとなるシミュレーションツールを作成したのはとてもよい成果だと思います。

なお、DOEのこちらのページでは、このENELの作ったシミュレーションを使って、米国の州や市のそれぞれで、「どのくらいのEVを導入するならどのくらいの充電器が必要か」がシミュレーションができます。

2017年8月28日月曜日

小型電気自動車を開発するスタートアップ

筆者の住むMountain Viewは、グーグルの本社のある街であり、Waymo(グーグルの子会社)の自動運転車が日常的に街中を走っています。(筆者の家のすぐ近くの交差点で、自動運転車が事故を起こしているのに出くわしたこともあります。)

新しいことを試してみたい人が多く集まる街であることもあり、変わった乗り物に乗った人をたまに見かけます。変わったタイプの自転車に乗っている人もよく見かけますし、変わった小型電気自動車に乗っている人もたまにいます。

今回は、北米で小型電気自動車を開発するスタートアップ企業について紹介したいと思います。

まずは、ZEV社。ZEV社の3輪小型電気自動車T3-1 Microの価格は6,300ドル。

写真:http://www.zelectricvehicle.com/31.html

Arcrimoto社の3輪小型電気自動車は、$12,000ドルと、かなり高め。

写真:https://www.arcimoto.com/vehicle/

それから、カナダのVelmetro社。Velmetro社のVeemoは、自転車として分類され、自動車免許が不要だそうです。ブリティッシュ・コロンビア大学のキャンパスでこの秋から、テスト走行が始まるとのこと。

写真:https://www.velometro.com/veemo/

トヨタ社も、街乗りに最適なのは小型EVであるとしてi-Roadというコンセプトカーを発表しています。

このような小型電気自動車は現在はコアなファンが購入し、利用しているという状況ですが、これから価格が下がってくると利用も増えてくるのでしょうか。比較的場所を取らないので、大学や会社のキャンパス内での利用には向いているように思えます。